農家には嫌われ者のイノシシ君

  朝はやく、農林水産建設課の同僚から「イノシシが捕獲されたんだけど、博物館で引き取るー?」との電話がありました。出勤して早速イノシシが捕獲された宮城区の久高さんのパイナップル畑へ急行しました。見てみると体調約50センチくらいの子どものイノシシです。ウリボウ(イノシシの赤ちゃん)の特徴である体のしま模様が無くなっていたので、4、5ヶ月くらいでしょうか・・・。でも、4.5ヶ月にしては少しやせている感じがありました。久高さんの話だと網を張り巡らせた畑に入り込み逃げ出せなくなったところを捕獲したそうです。畑を見てみると植え付けられたパインのシンをあちらこちらイノシシが食い荒らしていました。シンの方は葉が柔らかくて甘みがあるそうです。「本当に困っているよ・・・」とのお話しでした。

  取りあえず博物館につれて帰りましたが、リュウを飼育している小屋の一角をこの子のスペースにしようと考えていましたが、まだ体が小さいので小屋の網の間を抜け出したり、カラスに集団で襲われたりするおそれがあったため、イノシシを飼育している尚子のお父さんに育ててもらうことにしました。取りあえず大きな鳥かごに入れて午前中は様子をみました。豚用の飼料を入れたら、しばらくして食べていました。

  午後に尚子のお父さんが引取にきました。イノシシの子をみるやいなや、「この子は病気だねー、カイセンという病気だはず」とのこと、皮膚が少し白っぽくなっていて、体の毛があちこち抜けたようにまばらに生えていました。薬を飲ませれば治るとのこと。引き取ってもらい病気を治しながら育ててもらうことで話しがまとまりました。病気のせいで痩せているとのことでしたので、しっかり食べて早く直して順調に成長して欲しいものです。 鶴